2011年5月10日火曜日

安さとは

ユッケの事件を見ていると責任の所在がいまいち不透明。
出荷する過程でのことなのか、店舗の管理に問題があったのかは
詳しくはわからないですが、食べ物を扱うことの難しさもあらためて感じました。
安さをウリにして、高い接客力で人気があったようですが、
価格の設定にしても問題はあると思います。
これは今の外食産業全体にいえる事だと思う。
一皿3800円のカルビと一皿380円のカルビを比べた場合
同じであるはずがないことは誰もがわかると思います。
しかし、心理的に3800円は美味しくて当たり前で、美味しさを求める。
380円は美味しいさよりもお得感を求めるのです。
ここの部分が食に対して意識の低下を招いているのではないでしょうか。
まぁ、だからと言って高い肉ばかり食べれるわけではないのですが。
いつからか、飲食業界に求められてることは「お値打ち感」になり「美味しさ」
よりもこの価格でどこまでできるのかを試されるような価値観が広まってしまった。
コストを下げる努力は必要ですが、極端な値段の裏側にはそれなりの
理由があります。添加物や技術的にも380円の一皿を3800円に近づけることが
できてしまう。
こうした本物志向からかけ離れ、価格優先の今のニーズに応じたシステムが
成り立ってしまっているところに疑問を持ちます。
たぶん、このユッケの事件を見て、他人事と思えないところもあるはず。
今こそもう一度、食においての考えを改め、価格=価値の意味をしっかりと
見極めることが大切な気がしました。