2011年4月5日火曜日

真夏の電気

東電が発表した今夏の需給量見通しによると、最大需要に対して
大幅に供給が下回るらしい。
電気は貯めておくことができないため、使用量に応じて必要な分だけ
必要な量を発電することが好ましい。
しかし、需要と供給のバランスが崩れると電圧や周波数が不安定な
状況に陥ってしまう。
電気需要は年間を通じて季節に応じて変化するので、常時稼動する
水力発電、原子力発電で需要ベースをまかなって、稼動のタイミングを
調節できる火力発電を使うことにより、使用量に応じた適量の電力を
供給できていた。
福島第一、第二原子力発電所が停止したことにより発電していた約900万kWの需要
ベースが崩れることになり、7月末までに回復を見込める
供給力は4650万kW。節電効果を見込んでも需要想定では850万kWが
不足するという。
ちなみ東電の発電設備出力は火力59%、原子力27%、水力14%というバランス。
風力などはわずか400kW。
それに比べ、中国は風力発電を積極的に導入している。累計設置容量では世界1位で
欧州でも導入量は増加している。
原子炉を54基を抱え世界3位の原子力に頼る日本と比べると実に対照的。
日本は台風による被害をうけないような風車施設を造る困難な条件もあるようだが、
世界では新たなエネルギーに目を向けているのは間違いなさそうだ。
過去のデータでは夏の需要のピークで6000万kW代に達する。
今年の夏は今までと過ごし方に変化をしいられる準備を今のうちにしておかないと。